変な字みつけた1「魚民の『民』」
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波磔(はたく)

本来は左払いのことを「波」、右払いのことを「磔」と言ったのですが、そのうち隷書の横画の上に突き上げるような払いを「波」、右下に引く画の上にしゃくり上げるような右払いを「磔」と言うようになりました。現在は横画、右下に引く画に限らず、隷書で波を打つような右払いを総称して「波磔」と呼んでいるようです。隷書の中でも「波磔」のないものを「古隷」。「波磔」のある隷書を「八分(はっぷん)」と言います。

 

右払いは1字に1回

書道で最初に習うことの一つに「右払いは1字に1回」というのがあります。左の「図1」、「図2」を見ていただければわかるように、波を打つような右払いという意味での「波磔」は1字に1つだけです。

図2「新書道字典」二元社
図1「書道字典」角川書店
「魚民の『民』」

「図3」の「魚民の『民』」は明らかに1字に2回波磔がるように見えます。しかもほとんど同じ長さです。しいていえば「図2」の一番上の「西嶽華山廟碑」に似ていますが、右下に向かう画の波磔よりも短いですし、これは最終画につなげるために上の方に筆が抜けているのだと思われます。
「魚民の『民』」の横画は終筆でわざわざぐ〜っと筆を沈めて右上方に抜いています。(というよりも運筆がちょっとぎごちなく、筆で書いたのではなく、レタリングしたようにも見えます。)
画で区切られたスペースもアンバランスです。

これに限らず、1字に2回右払いがある隷書、街で結構みかけます。

図3「魚民」のロゴタイプ
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