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「トリビアの泉」に「ガゼビア」がこんな雑文でも一応著作権法で守られています。無断転載はしないでください。(2005. 4. 27) |
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2005年4月27日にフジテレビで放送した「トリビアの泉」のなかで、 「〜」の正式名称は「波ダッシュ」 というのがあった。このトリビア自体はよいのだが、どこだかの大学の教授が出て来て、「アー」とか「バキューン」とか音を伸ばす記号を「ダッシュ」と説明していた。これは長音記号(音引き)だ。 ついでに他のメディアで気になった誤りも書いちゃおう。 数年前になるが、TBSラジオの「土曜ワイド」で永六輔さんが「楷書、行書、草書の中で一番早くできたのが草書で次が行書、最後が楷書。柔らかいものがだんだん固まって最後に楷書ができた」と発言。これは気持ちはわかるが、ほとんど間違えている。 小学館のコミックス・細野不二彦『ギャラリーフェイク』の17巻に「トンパ・ミステリー」という話がある。贋作専門のギャラリーを経営する主人公のフジタが、中国人に「王義之の写しがある」といわれる。正しくは王〈羲〉之だ。まあこれは単純誤植としてまだ笑っていられる。「篆書から楷書が完成する過渡期にあって王〈義〉之の書は……」これは「隷書から楷書が完成する過渡期」でしょう。まあこれも我慢できる。さらにページを進めるとその「王〈義〉之の写し」が見せられるのだが、なんとその絵が「拓本」なのである。これは噴飯ものだ。拓本は印刷物だ。写しには違いないが。さらに「この写し、清の乾隆帝の時代のものですよ。」という台詞でとどめをさしている。もしそれが拓本ではなく写しだったとしても、唐代の模本ならともかく、何百年も経った清代になってからの写しなんてありがたくもなんともない。(^^; このような例をあげたのは他人の間違えを糾弾しようというんじゃない。上記のメディアは、ふだん私が見たり聞いたりして「へ〜」っと感心しているものなのだが、自分の専門の分野のことになると、これだけの誤りに気がつく。ということは、ふだん感心しているものの中にも、たくさんの誤りがあるのだろう。たくさんの誤りが含まれていることを認識して、情報をすくうことが大切だと思った。 ※王羲之の真筆はすべて唐の大宗皇帝の墓におさめられたと伝えられ、模本のみが伝わっている。 |
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